アライドテレシスのOpenFlow Switchが、WIDE Projectの牽引する次世代Internet eXchange PIX-IEの第二世代テストベッドで検証完了・高評価 - 次世代Internet eXchangeのプロダクション環境へ向けた新たな段階へ -

2017/10/11

日本

アライドテレシス株式会社(本社 東京都品川区、代表取締役社長 大嶋章禎)のOpenFlow 対応スイッチ「CentreCOM x930シリーズ」は、WIDE Project(※1)の牽引する次世代Internet eXchange(IX)、PIX-IE(Programmable Internet eXchange in Edo)(※2)の第二世代テストベッドにおいて、SDNを用いたIX制御を実現するためのFaucet SDN コントローラ(※3)ならびにUmbrella(※4)との接続検証を完了しました。

PIX-IEは、IXの基盤にSDN(Software-Defined Networking)技術を活用し、従来のIXに比べて高い精度での経路制御、パス交換、セキュリティ機能の提供等を目標とした、SDNのもつ能力を用いてIXの在り方を変える、高い理想・理念に向かうプロジェクトです。

弊社OpenFlow 対応スイッチは、これまで数多くのOpenFlow Controllerとの接続検証を完了しております。このたびの接続検証も高評価のなかで完了したことは、弊社スイッチのOpenFlow対応への高い性能と信頼性を示すものです。

アライドテレシスと、東京大学 情報基盤センター 関谷勇司 准教授、岡田和也 助教、Marc Bruyere 研究員、ならびに慶應義塾大学 村井研究室、WIDE Projectでは、PIX-IEのプレオペレーション期間終了後の実運用を見据え、引き続き協力体制を整えてまいります。

弊社上級執行役員 マーケティング統括本部 統括本部長 佐藤誠一郎は今回のPIX-IEプロジェクトでの検証結果を受け、以下のようにコメントしています。「アライドテレシスは、次世代テクノロジーの研究開発を担う関係諸機関への協力、連携を推進しています。これらの取り組みはネットワークの可能性を広げ、そのパフォーマンスを大きく改善するでしょう。弊社は今回の検証結果に非常に満足しています。今後もこのような協力、連携が成功するように取り組んでまいります。」

このたびの接続検証について、以下のエンドースメントを頂いております。

東京大学 情報基盤センター 関谷勇司 准教授
「PIX-IEでは、SDN技術を用いたIXの実現に向けた挑戦を行ってきました。いままでのPIX-IEでは、独自のコントローラを用いてOpenFlowの制御を行い、トラフィックの制御を実現してきましたが、今後の拡張性やメンテナンス性を考慮し、オープンソースであるFaucet SDNコントローラを利用した実装に移行することを決定しました。Faucet SDNコントローラ利用にあたり、各種OpenFlowスイッチを検証しましたが、アライドテレシス製のCentreCOM x930シリーズはFaucet SDN コントローラとの親和性が高く、良好なテスト結果を示しました。」

東京大学 情報基盤センター Marc Bruyere Ph.D 特別研究員
「Software Defined Networking (SDN)は、コンピューターネットワーキングの革新に必要不可欠です。このたび、FAUCETコントローラに接続するSoftware Defined Internet Exchangeスイッチングファブリックのコア・コンポーネントとして、アライドテレシスのx930シリーズを注意深く評価しました。一連の試験の結果、本プラットフォームに導入されたハードウェア、ならびにソフトウェアの品質は申し分なく、提供されたドキュメントも非常に精緻でした。当評価において、アライドテレシスのOpenFlowイーサネットスイッチを推奨します。FAUCETプロジェクトにおけるアライドテレシスとの連携は、プログラマブルネットワークの革新を実現可能にするでしょう。」

WIDE Project 江崎浩 東京大学大学院 情報理工学系研究科 教授
「WIDEプロジェクトは、インターネットの中核設備にあたる通信事業者およびコンテンツ事業者間での相互接続機能を実現するInternet eXchange(IX)に、インターネットにおける最先端技術であるSoftware Defined Networking (SDN)技術を適用する研究開発活動であるPIX-IEプロジェクトを、産学連携で推進しています。PIX-IEは多数の先端スイッチを用いた実システムを用いて進めており、今回、東京と大阪のシステムの統合化に向けた技術検証を進めてきました。本システムに実現にあたり、アライドテレシス殿から優れた機器・ソフトウェアそして人的ご貢献をいただくことになりました。引き続きのご貢献と、PIX-IEのさらなる発展に向けた新たな連携を期待しています。」

※1.インターネットに関連する各種技術の実践的な研究開発を行う研究プロジェクト。
1988年から活動し、多くの産学関連組織と連携してインターネットの様々な発展に寄与してきている。プロジェクトの代表は東京大学大学院情報理工学研究科 江崎浩教授、ファウンダーは慶應義塾大学環境情報学部 村井純教授。
WIDE Project:
http://www.wide.ad.jp/

※2.PIX-IE (Programmable Internet eXchange in Edo)
WIDE Projectが取組む、SDN技術を活用し新たなIXの実現可能性を探るプロジェクト。従来のEthernetをベースとしたIXのアーキテクチャを見直し、AS間のトラフィック交換に必要となる機能を柔軟に提供することに挑戦している。PIX-IEは、2015年11月1日から、技術検証のためのプレオペレーション期間として、実環境にて運用され、実証実験が行われている。
PIX-IE:
http://www.pix-ie.net/
WIDE Project:
http://www.wide.ad.jp/

※3.Faucet SDNコントローラ
コミュニティによりオープンソースとして開発が行われているSDNコントローラ実装。多種かつ複数台のOpenFlowスイッチを連結しスイッチファブリックを構成することで、一台のOpenFlowスイッチのような制御を実現するSDNコントローラ。
Faucet SDN Controller:
http://faucet.nz/

※4.Umbrella
Marc Bruyere 研究員を中心として開発が行われている、OpenFlowスイッチ上にてIXのトラフィック制御を効率的に行うための手法ならびに実装。PIX-IEでは、Faucet SDNコントローラ上にUmbrellaが提案するOpenFlow制御方式を実装することで、トラフィック制御を実現している。

以上